村畑日記

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「書評」まさかのどんでん返し 「連続殺人鬼カエル男」 中山七里

                                 ※ネタバレあり

    まさかの叙述トリックだった。

 この作品は作者が何度もミスリードをこしらえている。読んでいて何度も騙された。こんなに騙される作品は初めてである。

 最初に騙されたのは「名前」だった。この作品には犯人視点のシーンがある。そこで犯人役として登場するのが「ナツオ」という人物だ。

 漢字ではなく「ナツオ」とカタカナで表現されているのが疑問だった。また、父親から性的な虐待を受けているという点も引っかかっていた。男のような名前なのに性的な虐待を受けるのは不自然じゃないだろうか。もしかしたら「ナツオ」は女なのだろうか。それとも父親がゲイなのだろうか。

 これらの疑問が犯人を暴くヒントになると思って読んでいたが、犯人開示シーンになるまで分からなかった。犯人開示シーンではすべての疑問が氷解した。予想をはるかに上回るどんでん返しだったので驚きだった。

 しかし、なんとこれで終わりではなかった。その後さらなるどんでん返しが待っていたのである。

 その後、もうさすがにないだろうと思っていたら、なんと最後にもう1つだけあった。しかも、次回作の「連続殺人鬼カエル男ふたたび」につながる終わり方だったのだ。あの終わり方を読まされたら次回作も読みたくなってしまう。

 読むことにしよう。楽しみだ。

 

連続殺人鬼 カエル男 (宝島社文庫)

連続殺人鬼 カエル男 (宝島社文庫)